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【RWS】ラジャダムナン・ワールド・シリーズのビックマッチで福田海斗、リーティワダーが敗れる波乱

GONG格闘技 2022/12/15 記事より抜粋

2022年12月9日(金)タイ・ラジャダムナンスタジアムにて開催されたRWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)ビックマッチに福田海斗(タイリングネーム;カイト・ウォーワンチャイ)が出場。スペイン人ファイター、ミゲル・フェルナンデスに判定負けを喫した。この日はヨード・ムエの一人、リーティワダーも1RKO負けを喫するなど、タイ選抜メンバーに厳しい内容となった。

 福田海斗は2022年に7戦して3勝3敗1分け。常にタイトップクラスとの試合が続いており“サムライ・フアチャイ・タイ”(タイの心を持つサムライ)のあだ名の通り、タイのムエタイ業界では外国人選手とは認識されていないほどだ。そういう状況もあってか、今回のRWSビックマッチではタイ選抜の一人として出場した。

 対するミゲル・フェルナンデスはISKAムエタイ・スペインフェザー級王者。タイ・ゲオサムリットジムを拠点としペッティンディーアカデミーでもトレーニングを積み、RWSへは2回目の登場となる。タイを拠点としている点では福田と同じだが、業界での知名度は福田のほうが圧倒的に大きく、関係者の中で福田の勝利を疑う者はいなかった。

 しかし、このRWSは3R制で、各ラウンドポイントマスト制、かつオープンスコアの制度を取り入れており、通常のムエタイとは大きく異なるため、そのあたりがどのように試合に影響するか気になるところであった。

 通常なら様子見の1R目だが、ラウンドマスト制のため攻撃を出すほうがポイントになるため、試合は序盤から福田が積極的に仕掛ける展開。

 超満員の観客が見守る中、福田は左フックを強打しローキックにつなぎ、早速ミゲルを首相撲に捕まえてヒジ! ミゲルはバックハンドブローを不意打ちするが、またも福田の首相撲に捕まりヒザを受け続ける。

 そしてタイミングよく放った福田のヒジであっという間にミゲルが流血。このラウンドはジャッジ3者とも10-9で福田。

 2R、ミゲルはここから反撃に。福田のプレッシャーを受けながらも細かいパンチとローキックで手数を増やす。ガードしながら前に出る福田であったが、ミゲルの左ヒジが福田のガードを縫ってヒット! 目の上部分だったためドクターチェックが入り、場内のボルテージは最高潮に。

 試合再開、前に出る福田に対しミゲルは下がりながらも細かくパンチ・ヒジを狙い撃ち。首相撲になると福田もミゲルをコカし印象を取り戻そうとする。しかし、このラウンドは10-9とミゲルにポイントが入った。

 そして最終ラウンド、両者このラウンドを取るべく前に出て打ち合う。全体的に福田が押しているものの、時折ミゲルの左フックで福田の顔が上がる。そして福田が左ヒザを蹴ったタイミングでミゲルがバックブローのカウンター! 一瞬グラつく福田。持ち直して再び前に出るもミゲルは下がりながら細かくジャブで守り、ジャッジ29-28でミゲルの判定勝利となった。

 試合後、福田の師であるキング・ムエの佐藤孝也会長は、「海斗は計量前から体調を崩していて体重がうまくコントロールできなかったようだ。海斗らしくなく、スタミナが切れてしまったね」と敗戦の原因を述べた。

 また、ペッティンディーのプロモーター・ボート氏は、「いつもの海斗らしくなく、元気がなかったが、いい試合だった。次回は126ポンドあたりで試合することになるだろう。海斗がこの階級に入ってこればファンが待ち望むカードがいっぱい組めるよ」とさらなる階級アップに言及した。

 

(「MuayThai Super Fight」提供)。

◆12月9日(金)ラジャダムナンスタジアム ~RWS(ラジャダムナン・ワールド・シリーズ)~ 

2試合 124ポンド契約 33R
×カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/キング・ムエ/ IMSA世界スーパーバンタム級王者/元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者/元「TrueU」スーパーフライ級&バンタム級王者/WPMF世界フライ級王者) 
[判定0-3] 28-29×3
◯ミゲル・フェルナンデス(ISKAムエタイ・スペインフェザー級王者)