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ムエタイ 3.7 ランシット(レポ):福田海斗、2日前倒しの試合でTrue4Uランカーに完勝。4.23 地元名古屋での試合に弾み

MuayThai Super Fight

メインイベント 129ポンド(58.51kg)契約 3分5R
○カイト・ウォーワンチャイ[福田海斗](キング・ムエ/IMSA世界スーパーバンタム級王者、元タイ国プロムエタイ協会フライ級王者、元True4Uスーパーフライ級&バンタム級王者、元WPMF世界フライ級王者)
×チエップカート・ポーポンサワン(タイ/True4Uフェザー級7位)
判定3-0 (49-47/49-47/49-47)

 本場タイを主戦場として活躍を続ける福田海斗が7日(火)のペッティンディー系興行「スックムエマンサナンムアン」(ランシットスタジアム)のメインイベントに登場した。現True4Uフェザー級7位のランカー、チェップカート・ポーポンサワンと対戦、4R終了時には50-1の大差をつける判定勝ちであらためてトップレベルの実力を見せつけた。
 福田は2月中旬よりタイに入り、コンパタックやサオエーク、サオトーなど強豪が揃うデーラットジムで調整を続け、元々は3月9日(木)のラジャダムナンスタジアムにてペットニランとの試合が決まっていたものの、直前でペットにランが怪我で欠場、急遽対戦相手と試合日程が7日(火)変わるというハプニングに見舞われた。しかも変更になった対戦相手がチェップカート。True4Uランカーでムエタイ選手には珍しく1Rからパンチでガンガン攻め込むファイターとして人気のある選手。共に前に出て勝負する両選手ということで、図らずもタイのムエタイファン待望の一戦が実現することとなった。
 しかし、試合は一方的なものとなった。試合前の賭け率は2-1で福田がリード。やはり直前の日程変更で対戦相手のチェップカートの調整不足をギャンブラーは嫌ったということであろう。

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 序盤、パンチを警戒し軽くフットワークを使う福田に対しチェップカートも深追いせず静かな立ち上がり。第2Rに入るとチェップカートは踏み込んで思い切りの良いワンツーを打つが、福田に右ローのカウンターを合わされる。福田はすかさず右ローをフェイントに左ローを交ぜ足を攻める。2R終了時で賭け率7-2とリードを広げた。
 3Rに入り、福田がじわじわと前に出てプレッシャーをかける。通常ならば引かないチェップカートだが福田が相手では押せないと思ったのか作戦を切り替え下がってカウンターを取る戦法に。数発カウンターに左ミドルが決まり賭け率も並びかけたが構わず福田が重い右ストレートで対抗。ロープ側に押し込んで右の縦ヒジ一閃、チェップカートをカットすることに成功。3R終了時で賭け率は5-2と福田がリードを保って勝負の第4Rへ。

 後がなくなったチェップカートは下がらずパンチで攻めるが福田との相打ちとなり後退、ロープ際でさらにヒジを追撃されおびただしい出血。日本であれば即ドクターチェックとなるほどの深い傷であったが試合は続行。チェップカートは必死にカウンターの左ヒザを合わせようとするが逆に福田の右ストレート、右ヒジのカウンターを喰らい万事休す。ここから福田が間合いを外し、もう突っ込んでいくしかないチェップカートを前蹴り、ミドルでコントロール。こうした相手をコントロールする動きは今後の評価に繋がる。4R終了時には50-1という大差となり、勝利目前となった。

 最終5R、チェップカート陣営はギャンブラーから「勝ったら150万バーツ(約600万円)くれてやるぞ!逆転しろ!」の檄が入った模様で陣営はヒートアップ。すでに勝負ありの雰囲気が漂っていたが、チェップカートは諦めず最後まで猛攻を仕掛ける。なりふり構わずパンチを打ち込んでいくが福田は落ち着いてガード。ステップを踏みながら時折カウンターの左ヒザ。チェップカートの猛攻も及ばず、福田が判定で圧勝した。

 福田はフェザー級(126ポンド)に階級を上げての初試合の予定が急遽129ポンド(約58.6kg)となり動きへの影響が心配されたが、特にそのようなこともなく馬力差も感じなかったという。いきなりチェップカートなどトップレベルとの試合も圧勝でクリアし、タイではさらに強豪とのマッチメイクが予想される。4月23日(日)にはもう一人のライバル、ガイパー・ポーヴィセットジムとの決戦が決まっておりフェザー級のトップ戦線の生き残りかけた厳しい連戦となるが、福田にはこのまま外国人ながらペッティンディーの看板選手として前人未到の道を切り開いていってほしいものだ。