News/Info

福田海斗、賭けに泣かされ僅差の判定負けながら高評価も。 9/11(水)ラジャダムナンスタジアム 「スック ワンギントーン」

タイを主戦場とする福田海斗(キング・ムエ)が 9 月 11 日(水)のラジャダムナンスタジアム 「スック ワンギントーン」セミファ イナルに出場、3 度目の対戦となったジャルンリット・ラウェイムエタイ(タイ)と接戦の末 2–1 のスプリット判定負け。しかし、今 までになく高評価でランカーとしての役割は充分に果たせたようだ。

この試合、戦前の賭け率は 10–9 でわずかに福田がリード。そんなリードも関係なく序盤から福田が仕掛ける。フェイントを織り 交ぜたジャブ・前蹴りを多用し、ジャルンリットのリズムを崩す。そして鋭いローで序盤で早くもジャルンリットの左足は真っ赤だ。 第 1 ラウンド終了時で 5–4、第 2 ラウンド終了時で 11–8 と賭け率をリードし中盤戦へ。

第 3 ラウンド、ここでも福田が右ミドルも当て積極的に攻めるが、ジャルンリットもやっとエンジンがかかり左ミドルから首相撲 へ持ち込む。ジャルンリットが得意の深く組む首相撲で福田をコントロール、上手さを見せつける。同じくヒザを得意とする福田 も応戦し両者ヒザを蹴り合う。その途中、福田がリアム(コカし技)でジャルンリットを転倒させ一気に福田優位かと思われたが、 実はこの際福田の足が深くジャルンリットの足に絡まってしまい、この足の動きがファウル(反則)とギャンブラーはみなしたよ うで、逆に賭け率がジャルンリットへ流れてしまった。第 3 ラウンド終了時で 5–4 とジャルンリットが逆転。

そして勝負の第 4 ラウンド、前に出て深く組みたいジャルンリットに対し、福田は下がりながら右ミドルをあて組んでもジャルン リットの顔を手で押さえヒジ。下がったところへ追撃の右ヒジ!ジャルンリットがバランスを崩したところへさらに右ミドルを 2 連 打。しかし、ここからジャルンリットが上手さを見せる。福田を捕まえ深く組んでまわり込みながらさらに崩していくテクニックに 場内のジャルンリットに賭けているギャンブラーは大声援!福田もリアムでジャルンリットを転倒させるが、お構いなしに組む ジャルンリットに付き合う様相。賭けの流れは相変わらず福田に寄り付かず、最終ラウンドを残して 3–2 と後がなくなった福田。

最終ラウンド、差が僅かなため今回もまた“チンダム”という、最終ラウンドで勝負が決まる展開に。パンチから右ミドルで先制 する福田、ジャルンリットの左ミドルもバックステップでかわし印象を良くしたかに見えたが、組んだ際の体勢が僅かにジャルン リット優位になっただけで賭けが流れてしまう。その後パンチで猛追するもジャルンリットは逃げ切り、スプリットながら福田の 判定負けとなってしまった。

第 3 ラウンドのファウルと見られてしまった以降、賭けに見放されてしまった福田。
試合終了後、ある関係者は「第 3 ラウンド、 カイトはあの時点で 10–1 まで引き離していたが、ファウルと見られてしまい逆にジャルンリットがリードと一気にひっくり返って しまったんだ。ムエタイにおいてファウルは劣勢の証拠と見られる。カイトが得意とする首相撲で起きてしまったのが不運だっ た。あれからカイトの攻撃が当たっていても賭けが寄り付かなくなってしまったからね。でもムエタイは勝ちもあれば負けもある、 みんなカイトの実力を知っているから期待しているよ」と分析した。

とはいえ、スプリット判定ということもあり福田の勝ちを支持する関係者は多く、同スタジアムの前支配人プライ氏は「今回の判 定について審判部から事情を聞かなければいけない」と話した。
10 月 6 日(日)「Suk Wanchai MuayThai Super Fight vol.6」でのルンナライ戦を前に黒星となってしまった福田だが、勝敗に関 わらず調子・実力とも上げてきているようだ。名実とも No. 1 のルンナライに対しいかに勝負するか、福田の大勝負に期待しよう。

※9 月 11 日(水)ラジャダムナンスタジアム 「スック ワンギントーン」 セミファイナル 119 ポンド契約 3 分×5R ×カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/ルンピニースタジアムバンタム級 10 位)
判定 2–1
◯ジャルンリット・ラウェイムエタイ(タイ)