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ムエタイ 10.6 ラジャダムナン(レポ):福田海斗、オートーコー・フェザー級王者ゴンチャイを肘で流血させるも判定負け

2022.10.8 boutreview

スック・ペッティンディー
2022年10月6日(木)タイ・バンコク・ラジャダムナンスタジアム

記事提供:MuayThai Super Fight

第4試合 メインイベント 123ポンド契約 3分5R
○ゴンチャイ・チャナイドンムアン(タイ/オートーコースタジアム認定フェザー級王者、元ヨードムエ・ワンソンチャイ認定スーパーバンタム級王者、元ラジャダムナン認定スーパーフライ王者)
×カイト・ウォーワンチャイ[福田海斗](キング・ムエ/IMSA世界スーパーバンタム級王者、元True4Uスーパーフライ級&バンタム級王者、元プロムエタイ協会フライ級王者、元WPMF世界フライ級王者)
判定3-0

 タイで活躍を続ける福田海斗が10月6日(木)ラジャダムナンスタジアム興行「スックペッティンディー」メインイベントに出場、オートーコースタジアムフェザー級王者ゴンチャイ・チャナイドンムアン(タイ)と対戦した。
 福田は今年3月に対トップ戦線に復帰、初戦ではファープラタン に判定負けしたものの、4月には名古屋でクマンドーイに判定勝利、6月には強豪チャッチャイに判定勝利、7月は若手成長株のペットーとドローとなるも8月の再戦では2R KO勝ち。トップの強豪選手達を相手に今年3勝1敗1分と好成績を収めている。当初、9/29日(木)の同興行でローグン ・ダーブランサラカームとの試合が決まっていたが、ローグンがコロナ感染で対戦相手がゴンチャイ・チャナイドンムアンに変更となった。
 ゴンチャイは2020年1月ラジャダムナンスタジアム115ポンド(スーパーフライ級)王座を獲得(vsペットスパン戦、判定勝ち)、また同年9月には「ヨードムエ・ワンソンチャイ」122ポンド王座も獲得(vsペットパノム戦、判定勝ち)、9月4日(日)にはオートーコースタジアム興行「ムエディーヴィーティータイ+ジットムアンノン」メインイベントでベテランのアピワットと同興行フェザー級王座戦を戦い判定勝ち。ワンソンチャイ系・ジットムアンノン系を代表するトップ選手だ。
 ゴンチャイが1階級上ということと、過去福田が対戦してきた選手よりも格上ということで試合前直前の賭け率は3-2でゴンチャイがリード。ただ、予想されたより差がなく福田に賭けているギャンブラーもたくさんいたようだ。

  
 試合は序盤、落ち着いてる福田に対しゴンチャイが気合満々で左ミドルを強打。インローも混ぜて右ストレート。福田はこれをスウェーでかわし左フックのカウンター。中盤、福田がインローを蹴った際に足が交差して右足を痛めた様子。少々動きがぎこちなくなるがカウンターの奥足ローも決まる。第1R終了時で7–4でゴンチャイがリード。
 2R、福田は距離を詰めプレッシャーをかける。ゴンチャイの左ミドルをカットしワンツー、ゴンチャイもパンチを打ち返しヒートアップ。ゴンチャイがボディストレートを打ってくるところに福田の左ヒザがカウンターで決まる。このラウンド終了時で賭け率は依然として3–1でゴンチャイがリード。

 3R、福田がさらにプレッシャーをかけ前進、無数のパンチ・ヒザが交錯する。ゴンチャイも若干押されながらも左ストレート、左ミドルで応戦。福田が縦ヒジを強振すれば負けじとヒジをお返し。その中、福田の縦ヒジがカウンター気味に決まりゴンチャイは流血。ギャンブラーのボルテージが一段と上がり両者にそれぞれ大声援を送る。ここで賭け率がほぼ並び、接戦の様相に。

 そして4R、いきなり首相撲に持ち込んだ福田、ゴンチャイをしっかりロックし良い体勢を作る。接近戦では不利と見たゴンチャイはここから距離を取り左ミドルと遠い間合いからの左ストレートで試合をコントロール。ここで福田が若干スタミナ切れと痛めた足が影響し攻撃の手数か減ってしまう状態に。賭けは一気にゴンチャイに流れ第4R終了時で50-1まで開き、福田は圧倒的不利に。
 最終Rはゴンチャイがリングをサークリングして福田の攻撃をいなし試合終了。ゴンチャイの判定勝利となった。

 試合後、痛めた足を引きずる福田に代わり各メディアのインタビューを佐藤孝也会長が受け、「最初にいきなり足を痛めたようで、踏ん張りが効かなくなってしまったようだ。3R、4Rとパンチ・ヒザで勝負をかけるつもりだったが、痛めた足が影響してか勢いが付かなかったね」と総評した。
 とはいえ、関係者からの評価は高く再戦の話題も出ているようだ。福田は既出のように10月30日(日)の「Suk Wanchai+Muayded789 MuayThai Super Fight」(GENスポーツパレス)でゴンチャイに勝ったセンソン・エラワンとの試合も決定しており、トップ選手と3週間という短い期間で連戦するという試練を控えている。この興行は「Muayded789」でタイ本国に生中継されるためセンソンも本腰を入れてくるであろう。この試練を勝利で飾ってほしいものだ。