News/Info

【ムエタイ】福田海斗、メインイベントで大接戦の末、強豪のセンソンにリベンジ!

ゴング格闘技 2024.02.01

2024年1月25日(木)タイ・ラジャダムナンスタジアムで行われた『スックペッティンディー』メインイベントにて、タイを主戦場に活躍する福田海斗(キング・ムエ)が出場、3連勝中のセンソン・エラワン(タイ)と対戦し大接戦の末、判定勝利を収め、トップ戦線に“福田あり”を印象付けた(MuayThai Super Fight提供)。

 当初、福田の対戦相手はペットニラン・ダーブランサラカームが予定されていたが、直前になってペットニランが体調不良でキャンセル。またセンソンも23日のペッティンディー興行メインイベントに出場予定であったが、対戦相手のペットナムヌン・トースラット(※12月26日大会で福田に勝利)も直前に体調を崩しキャンセルとなったため、お互いの対戦相手が変わり福田海斗vs.センソン・エラワンの対戦となった。

 センソン・エラワンは元『True4U』105ポンド(ミニフライ級)・112ポンド(フライ級)王者で、最近はスーパーバンタム~フェザー級のトップクラスで試合しており、2023年10月にはピラパットをローキックで2R KOし、12月にはヨード・パルンチャイから判定勝ち、2024年1月4日の試合ではヨードイサーンにまたしてもローキックで2R KO勝ちと、3連勝(2KO)と絶好調。過去にはゴンチャイ・チャナイドンムアンを相手に切れのあるパンチと重いローキックで勝利し、フェザー級戦線のトップ上位に躍り出ている。

 福田とは2022年10月の『SukWanchai+Muayded 789 MuayThai Super Fight』(GENスポーツパレス)で対戦し、スプリット判定2-1ながらセンソンが勝利しており、福田にとってはリベンジ戦となる。

 3連勝中のセンソンと、2連敗中の福田ではさすがに試合前賭け率も5-3とセンソンがリード。しかし、序盤から福田がセンソンを圧倒する場面が度々見られた。

 1R、ゴングが鳴るといつも通り福田はセンソンのすぐ近くに立ち位置を置きプレッシャーをかけていく。そしてカーフキック気味のローキック。パンチとローキックが武器のセンソンだが、福田のプレッシャーでじりじりと下がる展開に。

 2R、早くも試合が動く。

 ジャブ、ローと小刻みに繰り出す福田に対し、センソンはカウンター狙い。そのセンソンの左フックのカウンターに、福田は右フックを逆カウンターで合わせ、更に右フックをフォロー。これがクリーンヒットし、グラつくセンソン。福田は鋭くステップインしてワンツーを追撃。態勢を立て直したいセンソンだが、福田のカーフキック、そしてテンカオにペースを作れず印象が悪い。

 3R、センソンもようやくエンジンがかかり前に出てくる福田に対し左ミドルキックのカウンターを浴びせ、強烈な左ボディアッパー。首相撲の体勢でも胸を合わせるようにして福田の首相撲を封じる上手さを見せる。しかし福田も巧みにセンソンを突き放し、テンカオ、ワンツーと畳みかける。そしてセンソンが左フックを空振りしバランスを崩したところへ跳びヒザ! このラウンドも福田が好印象で賭け率はほぼイーブンとなった。

 4R、下がって左ミドル狙いのセンソンに対し、福田は構わず前進。組んでも両者細かくヒザを繰り出す。一進一退の攻防となるが、首相撲の状態から福田がコカそうとしたところに逆にコカされ賭けが動くも、下がるセンソンに対しギャンブラーからは「ニーヤンディオ!!(逃げてばっかりだ!)」のヤジが飛び、福田への支持が広がる。

賭け率が拮抗し、最終5R目で勝敗が決まる“チンダム”となったこの試合。スタミナ豊富の福田はステップインして鋭いジャブ、センソンは左ミドルキックをカウンターで合わせようとするが、パワー・スピードとも落ちており、福田はスウェーでかわし踏み込んでワンツーを追撃。両者の勢いの差を見てギャンブラーからは「ポーレーウ!!(もう充分だ!)」との声がかかり、福田はディフェンスを固める。最後まで接戦となったが、レフェリーは福田の手を挙げ、福田が判定勝利を収めた。

 強豪センソンを撃破した福田、試合後は多くのマスコミに囲まれインタビュー、また記念撮影を求める外国人観光客の列が延々と続いた。プロモーターであるボート氏は、「カイトは1Rから5Rまでずっと攻撃を出し続けられるスタミナ豊富な選手。ムエタイだから賭けの動きもあるが、例え賭け率で負けていても今日みたいに前に出続けられれば、カイトは負けないだろう。とても魅力的な選手だよ」と福田を称えた。

◆『スックペッティンディー』
2024年1月25日(木)ラジャダムナンスタジアム

▼メインイベント126-127ポンド 3分5R
×センソン・エラワン(タイ/元「True4Uミニフライ級、フライ級王者)
[判定0-3] ※48-49
〇カイト・ルーククロンタン(キング・ムエ/現ラジャダムナンスタジアムフェザー級8位)